蕎麦食いの街「足利」。歴史を想い馳せる蕎麦屋さん「例幣使そば 荒川屋」

   

読者の皆さん、こんにちは!

数年前になります。

「僕たちの地元、川越で「そば祭り」がしたい」

そんな想いを業者の皆さんに話していると、

「もしよかったら、足利そば祭りを主催している蕎麦屋さんを紹介しますよ」と、ある製粉会社からの一言がきっかけで、お互いの街を行ったり来たりのご縁になった足利の「手打ちそば切り会」の皆さん。

自分の店に足を運んでいただくものの、こちらからはなかなかお店に伺えず機会を探っていましたがようやくその機会を得たので「足利そば巡り」に行ってきました!

 

自営業の定休日は、融通が利かないようで融通が利く。逆もありき。結局自分次第だったりします。
組合を通じ知り合った山形県の大先輩から「人生一度きり。やりたい事をやらないで後悔する、そんなつまらない男にはなるな」と、教えをいただいた昨年。

いままでの自分は周りの人や環境のせいにしてそんな人生を過ごしていました。

「今年は自分がやりたいと思った事を実行してみよう!」

という、単純な(笑)経緯があり、機会を待つのではなく自分でその方向に動きます!

足利そば巡りの旅

足利の蕎麦屋といえば、蕎麦屋なら知らない人はいない「一茶庵」の総本店がある街です。

逆に、「足利そば祭り」を主催している「足利手打ちそば切り会」を立ち上げたお店は?
そのご主人はどんな人?
きっと知らない人が多いのではないでしょうか。

今回はそのお店に行ってきました!

例幣使そば 荒川屋

例幣使(れいへいし)、と言われてもなんのことやら・・。例幣使街道とありますが聞きなれない言葉ですね。

なので、ちょっと調べてみました。

例幣(れいへい)

「奈良・平安時代、朝廷から毎年の例として神にささげる幣帛(へいはく)。特に伊勢神宮の神嘗祭(かんなめさい)に際して、毎年9月11日に祭使を派遣して幣帛を奉納したこと。江戸時代には日光東照宮へも行われた。」コトバンクより

幣帛(へいはく)

「神様への供え物」

それを踏まえ、わかりやすく考えると、

例幣使街道(神様に供え物を持って行く使者が通る道)に昔からある蕎麦屋さんという訳です!

栃木県足利市八木宿の交差点を東に行くとすぐ、右手に目に留まる「例幣使そば」の看板。

ちょうど開店と同時に着きました。

 

着物を着た女将さんに迎えられ経緯やブログの許可をもらい、店内を撮影させてもらいます。

入り口の見た目より、店内は広いです。

水打ちされた石畳、また、生花であつらえられた店内は日本のおもてなし文化を感じずにはいられません。

凛とした雰囲気が心地よいです。

お土産の乾麺も

なんと、こちらのお店は天保7年の創業になるそうです!

江戸時代の12代将軍の頃。

今からざっと180年も前から続く蕎麦屋さんって、全国でも数えるくらいしかないのでは?!

凄い事ですよね!

席に着き、メニューを拝見。

「黒」なる挽きぐるみの蕎麦。

いろいろ食べてみたいのですが・・・今回は数軒回るので一品に絞らなければなりません汗

ということで例幣使の名前を冠した「例幣使そば」に決定!

 

待っている間に、お客様が続々とご来店。皆さん常連さんのようで女将さんと楽しそうに会話しています。

会話の内容から、おそらく毎日いらっしゃるお客様も。

例幣使そば

大きな海老の天ぷらが載った、ぶっかけタイプのおそばです。

食べごたえがあります!

そばもしっかり打たれていて綺麗な角がたっています。コシも見た目どうり。老舗の職人さんの技術がうかがえます。

お汁が多めなのもありがたいですね。

 

平らげて、一息ついているとコーヒーのサービスが!

平日は食事をされた人にサービスしているそうですよ。

そうそう。

「足利手打ち蕎麦切り会」はこちらのご主人が立ち上げたそうです。

手打ち蕎麦を中心にいろんな活動をされているとのこと。一番大きな活動は、やはり「足利そば祭り」。

12年間も毎年開催されている、足利市のビックイベントです。

どんな雰囲気なのかいつか参加してみたいです。そして、自分の住む川越でもやってみたい・・。

 

残念な事に、荒川屋さんのご主人は若くして亡くなられたそうです。しかし、その意思を引き継いで足利一茶庵の三代目や荒川屋さんのご子息が活動をけん引しているとの事。

 

どんな組織も、どんなお店も、後を引き継いでくれる後継者がいなければ続かないですね。

 

例幣使そば 荒川屋

http://sobaweb.com/report/tochigi/post_648.html

「蕎麦Web」のページ

 

また、そんな方達とのご縁を繋げていただいた埼玉県鴻巣市の製粉会社「長島製粉」さん、ありがとうございます。

http://www.nagasima-seifun.com/

この記事を書いた人

松本 英利そば御膳 むさしや  店長
埼玉県川越市の郊外で両親が創業した蕎麦屋を営んでいます。

料理人の気持ちのこもったお店や料理を探す、食べ歩きが大好きです。

ヒトサラのページ
http://hitosara.com/0002100566/

Facebookのページ
https://www.facebook.com/kawagoe.soba/?ref=bookmarks

 - あなたのおそばサーチ, そば屋さんレビュー