日本屈指の「そば処」山形県。山形市の伝統ある老舗の二号店「庄司屋 御殿堰七日町店」
読者の皆さん、こんにちは!
皆さんは「そば屋さん」の老舗を想像すると、どんなお店を思い浮かべますか?
現在の「蕎麦を粉にして練り、薄く延ばして包丁で切る。細長い麺にする蕎麦切り」。
古い文献で、始めに書かれているのは信州長野が多いようです。
江戸時代の頃から大衆に広まったと言われています。
そう考えると自然と蕎麦屋の老舗って、江戸である関東に多いのではないかと思い込んでいたライターです。汗
あの日本の蕎麦屋を代表する「かんだ藪蕎麦」のご主人も現在6代目。東京の老舗が一番古いのだろうと、それについて調べようとする気もおきない程、疑いを持ちませんでした。
この記事を書くために、調べてみると・・
前回の記事、米沢市になんと!創業300年という老舗「粉名屋小太郎」という蕎麦屋さんが!
現在12代目で13代目もしっかり仕事をしているそうです。300年も続けるって凄いですね・・
また、同じブログ仲間の吉敷末広、濱口さんの記事に行き当たり驚きます!そこを捜して来るか!!
同じ事を考えているんだな~。と嬉しくなります。
同じ物事を見て、考えても視点や受け取り方は人それぞれなので読んでいて面白いですよ!
濱口さんのブログも、是非ご覧になってください。http://soba-ya.com/rekisi/699.html
そば処山形・そば巡りの旅
前回の米沢編に続き、案内をしていただくのは「三百坊」のご主人岡崎さん。
今回のお店のご主人とは同世代ということで、いろいろなお話を伺います。
東京の料亭で初めて修業し、荻窪の有名蕎麦店「本むら庵」へ。
本むら庵ニューヨーク支店に兄弟弟子と二人で任され、アメリカで4年間過ごしたそうです。
その後、山形に帰ってからもその経験を買われ、「日本一の芋煮会フェスティバル」の運営委員長に抜擢されたり。商店街の理事を務めたり。「そば屋」以外でも目覚ましい活躍をされているそうです。
今年も日本一の芋煮会をやるそうですよ!
青年会の2014年山形大会での芋煮会の写真。五右衛門風呂のように大きい鍋。
芋煮がとても美味しかったので、その後レシピを調べました。
自分の店でも里芋の旬の時期には、コース料理に「山形の芋煮」が加わりお客様に好評なのは内緒です。笑
そば処 庄司屋 御殿堰七日町店
今回目的のお蕎麦屋さんは山形市内で一番の老舗。「そば処 庄司屋」さんです。
江戸末期、慶応の年号に創業したそうで、ざっと150年の歴史があります!
その歴史ある老舗の社長が、先ほど話しに挙がった現在5代目の庄司信彦さん。
2010年には山形の繁華街、七日町に支店を出しているとのこと。
岡崎さんに、本店と七日町店どちらが良いか聞くと、
「七日町店にしましょう!」と即答でした。
老舗の風格を肌で感じるのも良かったのですが、5代目の想いが詰め込まれた新店もとても興味あります!
新しい街に佇む老舗の系譜を継ぐお店は、やはり風格とモダンを兼ね添えたお店でした。
山形県七日町
ここは東京の一画か?と思えるほどの賑わいと、瀟洒なお店が立ち並んでいます。
庄司屋さんの新店は、「水の町屋」という山形の新名所。綺麗に整備された小川に沿う建物に入っています。
ジャズが流れる和風カフェのような店内は、歴史を漂わせる古民家調の本店とは逆に、5代目の新しい文化を多様に取り入れるという想いを感じます。
パンフレットの料理の写真などを見ると、綺麗に盛り付けられた美味しそうな料理が。
割烹料理屋さんで修業された技術。ニューヨークで磨かれた美的センスが伺えます。
相当勉強されているんだろうな~!
夕方4時ぐらいだったでしょうか。
夜にも別のそば屋さんを予定しているので、鴨焼きとせいろそばを軽いおやつに頂こうと思います。
角が綺麗に立った、しっかりしたおそばです。
お汁は江戸前のキリッとした辛口。
山形らしさが溢れるおそばと、江戸前の汁・盛り付けのセンス・器やお店の雰囲気など、伝統を受け継ぐと共に自分の代でそれをさらに昇華しようという想いが伝わりました。
アイドルタイム(食事の時間ではないお昼と夜の中間時)ですが、スーツ姿のお客様や若いカップルが入っては出て。出ては入って。
きっと昼夜のピーク時はとても忙しいのだろうと、その風景を思い浮かべてしまいます。
しかし、「最初から思うようにはいかなかった」と言う山形の地域紙のインタビューを拝見しました。
開店一年後の東日本大震災、今までの経験と違う地域やニーズに悩んだり。そんな苦境を乗り越え今年で7年目になるそうです。
インタビューのページ
https://www.tohknet.co.jp/joint/pickup/vol07/joint.pdf
地域全体を盛り上げてこそ自店も良くなる
一番印象的だったのは、「商店街や商工会、地域活動や組合活動を始めたら店の方も自然と良くなった」というエピソードでした。
「職人として技を磨き、お客様に喜んでいただく。そして組合や地域活動にも取り組む。この両方が大事」
自分も仕事を理由に、地域の自警団にしばらく参加できていません。できうる限り地域活動に貢献しなければ・・と、身を引き締められました。
また、山形の青年会では「山形そば研究会」という、そば組合とは別の会があります。
30年ほど前に庄司屋さんの先代世代が、「山形の手打ちそばの技術向上のため」に立ち上げられ、初代会長は庄司屋さんの四代目が務めたとのこと。
今年、新会長になった三百坊・岡崎さんによると、「若い人たちの単純に、聞いてみたい・食べてみたい・やってみたい!に応える会で、ラーメンも中華そばというため、日本蕎麦にとらわれず幅広く活動しています」ということです。
若い人達が熱心に、楽しんで勉強しに集まるって素晴らしい活動ですよね!
埼玉もそうありたいと切に願います。
庄司屋さんでは現在「幻の天保そば」が頂けるという情報をFacebookで発見!
またしても蕎麦好き音楽家のRさんによる投稿でした笑
本当に蕎麦好きですね!
提供期間が短いそうなのでお早めにどうぞ!
天保そば、どんなおそばなのか食べてみたいですね。
あ、パンフレットに載っているコース料理も食べてみたかったです!
いつか山形に再訪した時は必ず伺いたいと思います。
「そば処 庄司屋 御殿堰七日町店」
〒990-0042
山形県山形市七日町2-7-6
℡023-673-9639
定休日 不定休
この記事を書いた人
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埼玉県川越市の郊外で両親が創業した蕎麦屋を営んでいます。
料理人の気持ちのこもったお店や料理を探す、食べ歩きが大好きです。
ヒトサラのページ
http://hitosara.com/0002100566/
Facebookのページ
https://www.facebook.com/kawagoe.soba/?ref=bookmarks
このライターの過去の記事
- 組合・議事録2019.07.27保護中: 令和元年7月26日(金)全体会議
- 組合・議事録2019.06.27保護中: 令和元年6月21日(金) 第1回全体会議
- 組合・議事録2019.04.30保護中: 平成31年4月26日全体会議
- 組合・議事録2019.03.28保護中: 平成31年3月22日(金)全体会議