富山県、富山市。ほっこり和めるお蕎麦屋さん「大庵」
読者の皆さん、こんにちは!
先日、全国麺業青年会の常任委員会(各都道府県の役員が集まる会議)に行ってきました!
今回の開催地は「富山県」です。
富山といえば。
立山連峰から始まり、黒部ダム、アルペンルートなどの観光地。
富山湾の新鮮な海産物、氷見のぶり、ホタルイカや白エビなど!富山の方便「きときと」(新鮮)は有名ですよね!
また、ご当地グルメで有名な「富山ブラックラーメン」も!
数年前、埼玉県の役員である近藤さんに連れられて、金沢での常任委員会前、朝イチで富山の滑川漁港に行った時は。
ホタルイカの水揚げや工場を見学。偶然帰港した、ベニズワイガニの茹でたてをその場で食べた記憶が甦ります。
近くの食堂で、寒ブリや白エビも美味しく頂きました!
こちらの写真はその時のホタルイカ水揚げ。
二度目の富山県はどんな出会いがあるのか、ワクワクしながら北陸新幹線に乗り込みます!
常任委員会は次の日の水曜日。火曜日休みの自分は前日から前乗りなのです。
富山駅に降り立つと、ふと目にする光景。
路面電車が現在も活躍中です!
しかも、車両は新旧どちらもカッコイイ!!
これが、大勢の利用者がいるんです。僕も乗りましたがギュウギュウ詰め・・
時間帯や行き先にもよるのでしょうか?
富山城前で路面電車とさよならします。
「石垣」カッコイイな~!!
何の前知識もなく、ぶらっと富山城。
こんな中心地にしっかり保存してあるなら、もっと活用すればいいのに・・・
観光客に混ざって地元の人の憩いの場になってました。
観光を終える頃には約束の時間。
今回は富山の役員を長く務める方のお店に伺おうという計画です!
場所は富山駅から地鉄上滝線に乗り換え、二つ目の駅。「不二越駅」から徒歩で5分。
現地集合もありだったのですが鳩ケ谷の近藤さんがレンタカーでお迎えです。
ぶらぶら歩いて行けない距離では決してないですが、ついつい甘えてしまうのはご愛嬌。
浦和「松栄庵」の松本さん・東京「銀杏」の店主、田中さんも集まりいざ出発!
富山駅から車で15分ほど。あっという間に到着してしまいました笑
そば処 大庵
お店の前に2台分の駐車スペースがありますが、裏手にも別の駐車場があります。合計11台分なのでお車でのご来店も心配ないです。
店先のつくばいにはさりげなくお花が活けてありますね!
夜の部の開店時間より少し早いですが、お店に入ると店主と女将さんに迎えられました。
ベージュを中心に茶や黒。落ち着いた色調の店内はとても綺麗で照明も柔らかく、ゆったりと食事ができる雰囲気です。
こちらのお店、3年前にリニューアルオープンされたということ。
2014年の富山商工会議所「ベストショップコンテスト」でグランプリを受賞したそうですよ!
シックな店内で一際目を引くのは、あちらこちらに生花が活けてあるのです。
手間暇をかけて草花を活ける。季節を感じてもらい、食事と一緒にそのひと時を楽しんでもらう。
おもてなしの心が伝わります。
大庵さんのフェイスブックページでも四季折々の草花の投稿が見られます。
自分の母も花が好きで、料理を作る時間より花と向き合ってるほうが多いです。(それに料理を作るより楽しそうにしてます)
実際、母の活けた花でお客様が喜んでいるのを見て、飲食店の「おもてなし」とは料理の味だけではなく、たくさんのもてなし方があるんだと勉強させられた昔の思い出です。
おお~!ツルメモドキをこんな風に活けるなんて、すばらしいセンスです!
活ける器もお洒落ですね!
カウンター席にも各席の前に小さな草花が。
あれ?この器、見覚えが・・・
ああっ!!山形の三百坊さんがそばつゆ入れに使っていた器じゃないですか!!
聞いたところによると、女将さんが美濃焼の器を好んで使っているそうです。
汁入れに使ったり、花を活けたり。
器は使う人のセンスがいかに重要かを感じます。
「おお~い!まだ写真撮ってるのか!先に始めちゃうぞ」
あ、すっかり皆さんの事を忘れてました汗
先ずはビールで乾杯!
メニューを拝見します。
手書きで書かれたメニューもいい感じ。
(帰って来てから調べたところによると、四角で囲われた「天まる」がとてもコスパが良いらしいですよ!)
お通しは富山名物の「ふわふわかまぼこ」と「イカの黒作り」
それぞれを食べながら、これがアテなら日本酒に切り替えなくては!!銀杏の田中さんと横目でニヤリです。
すかさず女将さん。
「かまぼこは関東の物と比べると、とても柔らかく仕上げてあると思います。黒作りはクリームチーズと一緒にパスタにすると絶品ですよ」
と。
さてはこちらの女将、旦那さんよりお仕事大好きなのでは??お花やインテリアだけでなく料理も大好きな雰囲気です。
お次の品は「鴨焼き」!
そば屋と言ったら「鴨」ですね!どうしてなのかはブログ仲間の濱口君が書いたこの記事を読んでみてください!
ビールを飲み干して、日本酒を注文すると旦那さんの登場です!
「お勧めの日本酒ってある?」と銀杏の田中さん。
わかるなぁ~!僕もレストランや飲み屋さんで聞いてしまいます。何故って、イタリアンやフレンチなら「この料理にこのワインは合いますよ」、地方に行けば「この鍋だったら○○焼酎に決まってるだろう!」などと、郷に入れば郷に従え。先ずはその地域に根付いてる事柄に従います。その地域で採れた食材を使った料理には、そこで作られたお酒が合うのだと多くの場所で聞きますから。
旦那さんの大下さん。「そうしたら始めはまず、北洋の大吟醸はどうでしょう?」
おお~!メニューに載せてない隠し酒ですね!
女将さんの大好きな美濃焼の酒器で出てきます。
「わーっ!これは美味しいですね!」
「でしょ!」っとニコニコする大下さん。
ホタルイカと分葱のぬたをアテに、今度は太刀山の純米酒。
プリッとした大ぶりのホタルイカ。近年は流通のおかげで日本のどこででも食べれますが、やはり本場のものは違いますね~!以前の工場見学で出来立ての物を食べたものと匹敵します。ミソが甘くて日本酒にピッタリ!
地場産タラの芽の天ぷらも驚く大きさ!!写真だとわかりずらいですが、大人の男性の親指の太さがあります。
海の幸はもちろんですが、自然に囲まれた環境は山の幸も申し分ないですね!
次のお酒は富美菊の特別純米!美味しいお酒と料理で盛り上がります!
その後も「焼き鳥」「出汁巻卵」などそば屋の定番おつまみを、美味しく楽しくいただき、しかも女将さんと大下さん、入れ替わりで席に来てくれます。
「焼き鳥にお好みで」と出された見慣れない七味・・
富山湾スパイス
ホタルイカ、富山産とうがらし、こんぶやエゴマ。黒ゴマなどで作られた「富山湾スパイス」という富山のそば屋さん達で生み出したオリジナル商品なのだそうです!
「白エビ」バージョンもあるそうですよ!(その記事がこちら→
http://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000008771)
飲み始めて(お店の夜の部が始まって)間もなく、小さいお子様を連れた若い家族や、葬儀帰りのご年配のグループなど、続々お客様がいらしているのに旦那さんと女将さんで代わる代わる相手をしていただいて、とても楽しく食事がいただけます。(忙しいのに申し訳ないです・・)
ひとしきり食べて飲んで、そろそろ〆の「おそば」ですね。
大下さん、「最近は揚げ餅がやけに人気なんですよ」
じゃあ、全員一つずつください!笑
皆そろって「せいろそば」と思いきや、近藤さんは「梅メカブそば」。事前に調べていたようです。
揚げ餅トッピング
梅メカブそば。大きい南高梅をほぐしながら、メカブとズズッと。そりゃあ美味しいでしょうとも!
三代続く年期の入ったせいろに盛られたそば。
皆さん、もくもくとそばに向き合っています。全員そば屋なのだから当然なのかも知れないです笑
「料理は出された瞬間が旬」
そばはもちろん、鮨や天ぷら、和食でなくてもフレンチやイタリアン。BARのカクテルにいたるまで。
お客様を目の前にして出す料理は、作り手が「今最高の状態です」と言ってお出ししているも同然なので、運ばれて来たらすぐに味わって欲しいと思うのが作り手側の想いだったりします。
よくそば屋さん同士の会話であるのですが、
「グループでご来店された全員の料理が揃うまで、最初に料理を出された人が手をつけない。一番美味しい状態で食べて欲しいのに、日本の美徳な部分であるけど悩ましいよね。」という話し。
是非、そのグループのリーダー格である人は待たないで食べるように勧めていただけると嬉しく思います。
話しがズレました!
そばが食べ終わると、お茶と共にデザートです!
富山やくぜん
「富山のくすり売り」って江戸時代中期頃から、「家庭用の置き薬」として広まったビジネスモデルなんですが今でもありますよね。薬箱を担いだ行商人が咳がとまらない子供に喉飴をあげるCMがあったような・・そんな風に良く効く薬のイメージがあります。富山県ではその「富山の薬」から新たに「富山やくぜん」(薬膳)という「健康に良い料理」という新しいブランドを作り始めています。
とても良い企画です!全国で普及したらいいなぁ。
(富山やくぜんのページ:http://yakuzen-toyama.com/about/)
そう。こちら大庵さんのお店でもその「富山やくぜん」の一品が頂けます!
それがこちら!
韃靼そば茶プリンです!
通常のそばよりポリフェノールやルチンが多い韃靼そばを、富山の牛乳と共に仕立てたプリンです。
「そば」だけでも薬膳のようなものですが、デザートまで健康に良いなんて・・。
酒飲みにも、いや。飲まない人の方があからさまに喜んでいました笑
個人的にはコーヒーでもかなりマッチするお味でしたよ。
是非、富山に行ったらほっこり和んでデザートまで楽しんでいただきたいおそば屋さんでした!
「そば処 大庵」
住所:〒930-0033 富山市元町1-4-3
℡ :076-423-0325
定休日:木曜日
営業時間:昼11:00~15:00 夜17:00~20:30
HP:http://soba-daian.jp/#container
FB:https://www.facebook.com/SobaDaian/
この記事を書いた人
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埼玉県川越市の郊外で両親が創業した蕎麦屋を営んでいます。
料理人の気持ちのこもったお店や料理を探す、食べ歩きが大好きです。
ヒトサラのページ
http://hitosara.com/0002100566/
Facebookのページ
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